はじめに
「自分が何を好きなのか、よく分からない。」
「毎日それなりに過ごしているけれど、楽しみが少ない気がする。」
そんなふうに感じることはありませんか。
好きなものがたくさんある人を見ると、「自分にも夢中になれる趣味があれば」と思うかもしれません。
しかし、「好き」は最初からはっきり分かっているものばかりではありません。
食べ物、音楽、服、場所、香り、過ごし方。
日常の中で感じる小さな「これ、いいな」に気づいていくことで、自分の好きなものは少しずつ増えていきます。
「好き」を増やす暮らしとは、特別なものを探すことではなく、自分の心が少し動いた瞬間を大切にすることです。
「好き」は大きなものでなくていい
「好きなことは何ですか」と聞かれると、趣味として人に話せるようなものを探してしまうことがあります。
旅行が好き。
映画が好き。
スポーツが好き。
もちろん、そうしたものも「好き」の一つです。
しかし、もっと小さなものでも構いません。
朝に飲むコーヒーが好き。
雨の日の静かな雰囲気が好き。
木の家具が好き。
古い建物を見るのが好き。
夜に音楽を聴きながら歩くのが好き。
こうした感覚も、立派な自分の「好き」です。
大きな趣味を見つけようとするより、普段の生活の中で自分が心地よいと感じているものに気づくことから始めてみましょう。
1.「なんとなく好き」をそのままにしない
好きなものを増やすために、まず意識したいのが、自分の小さな反応です。
お店で気になる服を見つけた。
SNSで流れてきた写真の雰囲気が好きだった。
初めて入ったカフェが妙に落ち着いた。
知らない音楽を聴いて、もう一度聴きたいと思った。
そんなとき、「なんとなく好き」で終わらせず、少しだけ理由を考えてみます。
「この服の色が好きなのかもしれない」
「こういう静かな空間が落ち着く」
「この音楽のゆっくりした雰囲気が好きだ」
理由が分かると、似たものを探しやすくなります。
一つの「好き」から、次の「好き」が見つかるようになるのです。
2.いつもと違うものを少しだけ試す
好きなものを増やすには、まだ知らないものに触れることも必要です。
ただし、大きな挑戦をする必要はありません。
普段選ばない料理を食べてみる。
いつもと違うジャンルの映画を見る。
知らない道を歩いてみる。
本屋で普段行かない棚を眺めてみる。
着たことのない色の服を試着してみる。
このくらいの小さな変化でも十分です。
試してみて「違うな」と思ったら、それも一つの発見です。
自分が好きではないものが分かれば、反対に好きなものの輪郭も見えてきます。
好きなものを増やすことは、自分の世界を少しずつ広げてみることでもあります。
3.好きなものを暮らしの中に残す
好きなものを見つけても、その場だけで終わってしまうことがあります。
そこで、自分が気に入ったものを暮らしの中に少し残してみます。
好きな写真を保存する。
気に入った音楽でプレイリストを作る。
好きな場所をメモしておく。
気になる本をリストにする。
お気に入りのポストカードを部屋に飾る。
こうして好きなものが少しずつ蓄積されていくと、自分の好みが見えやすくなります。
「自分はこういう色が好きなんだ」
「静かな場所を好むことが多いな」
「こういうデザインに惹かれるんだな」
それまで曖昧だった感覚が、少しずつ言葉になっていきます。
「好き」に理由や役立つことを求めなくていい
大人になると、何かを始めるときに「何の役に立つのか」を考えることがあります。
しかし、好きなものに必ず意味が必要なわけではありません。
ただ楽しい。
見ていると落ち着く。
もっと知りたい。
またやってみたい。
それだけでも十分です。
むしろ、役に立つかどうかだけで選んでいると、自分が純粋に惹かれるものを見逃してしまうことがあります。
「好きだから」という理由だけで選べるものが暮らしの中にあることも、自分らしい生活を作る一つの要素です。
まとめ
「好き」を増やすために、特別な趣味や夢中になれるものを無理に探す必要はありません。
まずは日常で感じた「なんとなくいいな」を見逃さない。
いつもと違うものを少し試して、気に入ったものは暮らしの中に残していく。
そうして小さな「好き」を集めていくと、自分がどんなものに心地よさや楽しさを感じるのかも少しずつ分かってきます。
自分らしい暮らしは、「好きなものを見つけてから」始まるのではなく、毎日の中で小さな「好き」を見つけながら作られていくものです。
まずは今日、自分が「ちょっといいな」と感じたものを一つ覚えておくところから始めてみてください。
