はじめに
買い物をしていて、同じように見える商品なら、
「安いほうで十分かもしれない」
と考えるのも自然なことです。
しかし、安さを理由に選んだものをほとんど使わなかったり、すぐに買い替えることになったりすると、結果的に高くついてしまうことがあります。
いわゆる「安物買い」を避けるために大切なのは、高い商品を選ぶことではありません。
値段を見る前に、自分がその商品に何を求めているのかを考えることです。
「安い」と「お得」は同じではない
価格が低い商品を見ると、「お得だ」と感じることがあります。
しかし、本当にお得だったかどうかは、購入した瞬間だけでは判断できません。
3,000円で買ってほとんど使わなかったもの。
10,000円で買って何年も使っているもの。
価格だけなら前者のほうが安いですが、自分にとって価値のある買い物だったかは別の話です。
つまり、買い物では「いくらで買えるか」だけでなく「買ったあとにどのくらい使うか」まで考える必要があります。
安く買えたという満足感だけで、判断しないようにしてみましょう。
値札を見る前に「必要な条件」を決める
安物買いを避けるために効果的なのが、商品を見る前に自分の条件を決めておくことです。
例えばバッグを探しているなら、
仕事で使えること。
パソコンが入ること。
肩に掛けられること。
雨の日にも使いやすいこと。
長時間持っても負担になりにくいこと。
など、自分が必要としている条件があります。
条件を決めずに店へ行くと、「50%OFF」「期間限定」といった価格の魅力に判断が引っ張られやすくなります。
反対に条件が分かっていれば、どれだけ安くても必要な機能を満たしていない商品を選びにくくなります。
「安いから買う」ではなく、「必要なものが安かったから買う」状態を作ることがポイントです。
「安かったから」という理由を一度外してみる
買うか迷ったときは、
「もしこの商品が定価でも欲しいだろうか」
と考えてみる方法があります。
セール品や値下げされた商品を見ると、商品そのものより「今買わないと損」という気持ちが強くなることがあります。
しかし、必要のないものを安く買っても、使わなければ出費が増えただけです。
「安い」という情報を一度外しても欲しいと思えるなら、その商品自体に魅力を感じている可能性があります。
反対に、価格が元に戻った途端に欲しくなくなるなら、自分が欲しかったのは商品ではなく「安く買える機会」だったのかもしれません。
よく使うものほど価格以外も見る
すべての商品に高い品質を求める必要はありません。
しかし、毎日のように使うものは少し慎重に選んでもいいでしょう。
靴。
バッグ。
財布。
寝具。
仕事で使う道具。
調理器具。
こうした使用頻度の高いものは、小さな使いにくさでも何度も繰り返すことになります。
反対に、自分に合ったものを選べば、その使いやすさも毎日積み重なります。
よく使うものほど、価格だけではなく、使いやすさや耐久性、手入れのしやすさまで含めて比較することが大切です。
「長く使える」と「長く使う」は違う
品質の高い商品を買えば、必ず良い買い物になるわけでもありません。
どれだけ丈夫な服でも、自分の好みに合わなければ着なくなることがあります。
何十年も使える家具でも、生活に合っていなければ邪魔になってしまうかもしれません。
そこで考えたいのが、
「これは長く使えるか」
だけではなく、
「自分はこれを長く使いたいと思えるか」
ということです。
耐久性だけではなく、デザインや使い心地、生活との相性も含めて考えます。
高品質だから買うのではなく、自分が使い続けられるものを選ぶことが重要です。
買い替えるまでの費用で考えてみる
価格を比較するときは、購入価格だけではなく、買い替えまで含めて考えてみる方法もあります。
例えば、毎年買い替える5,000円の商品と、数年間使える15,000円の商品があったとします。
もちろん、実際にどちらが得かは品質や使用頻度によって変わります。
ただ、最初の値札だけを見て「5,000円のほうが安い」と判断するのではなく、使う期間全体でどのくらいお金がかかるのかを見ることができます。
修理できるか。
消耗品を交換できるか。
手入れしながら使えるか。
こうした点も、長く使うものを選ぶときには確認してみましょう。
安く買っていいものもある
安物買いを避けることは、何でも高いものを買うことではありません。
使用頻度が低いもの。
短期間だけ必要なもの。
初めて試す趣味の道具。
自分に必要かまだ分からないもの。
こうした場合は、最初から高価な商品を選ばないほうが合理的なこともあります。
例えば、新しい趣味を始めるときに初心者向けの商品を選び、続けたいと思ってから本格的なものへ買い替える方法もあります。
重要なのは価格帯ではなく、その商品にどの程度のお金をかける価値が自分にあるのかを考えることです。
「買わない」という選択肢を残しておく
安物買いをしてしまうときは、「どの商品を買うか」だけを考えていることがあります。
AとBならどちらがいいか。
安いほうか、高いほうか。
しかし、もう一つ選択肢があります。
それが、今回は買わないことです。
欲しい条件を満たすものが見つからないなら、無理にその中から選ぶ必要はありません。
少し待って探し直す。
今持っているものを使う。
必要になってから買う。
「今日は買わなくてもいい」と考えられるだけで、価格に押されて決める買い物を減らしやすくなります。
自分がお金をかけたいものを知る
すべての持ち物に同じだけお金をかける必要はありません。
服が好きなら、服にはお金をかけたい。
料理が好きなら、調理器具を大切にしたい。
家で過ごす時間が長いなら、家具や寝具を重視したい。
旅行が好きなら、持ち物より経験にお金を使いたい。
人によって、お金をかけたい場所は違います。
だからこそ、「高いものを買えば失敗しない」という考え方ではなく、自分が大切にしているものには納得してお金を使い、それ以外は必要十分にするという考え方もできます。
まとめ
安物買いを避けるために、高価な商品ばかり選ぶ必要はありません。
値段を見る前に必要な条件を考える。
「安いから」という理由を外しても欲しいか確認する。
よく使うものは、使いやすさや耐久性まで見る。
長く使えるかだけでなく、自分が長く使いたいかを考える。
そして、必要なら買わないという選択も残しておく。
大切なのは、安いか高いかではなく、払った金額に対して自分が十分な価値を受け取れるかです。
価格だけに引っ張られず、自分が何を大切にしたいのかを基準に選べるようになると、買ったあとにも納得できる買い物が少しずつ増えていきます。
